1.高等学校福祉科教員養成課程を置く全国の大学福祉系学部110校132課程を対象として、主として福祉科教育法担当者を回答者に想定したアンケート調査を実施した。福祉科教育法のシラバス、受講者数、担当者のプロフィール、授業の工夫や課題、高等学校福祉科への期待と要望、研究交流すべき課題などを集約することができた。有効回答率は73.1%だった。本調査は、日本福祉教育・ボランティア学習学会の有志会員の助言と協力を得ながら進めたものであり、2003年3月には『福祉科教育法に関するアンケート調査報告<中間報告>』を刊行し、調査協力者及び関係機関に送付した。 2.<中間報告>に先立って、アンケート集計結果の分析と予備的考察を、2002年11月に広島県立女子大学で開催された日本福祉教育・ボランティア学習学会において口頭発表した。課題別研究「福祉科教育法」における口頭発表であり、福祉科教育法担当者あるいは福祉科の高校教員である会員諸氏(約90名)との意見交換が行えた。同学会の紀要に<最終報告>が掲載されることが決まり、現在はその執筆準備を進めている。 3.福祉科や福祉コースを設置する高等学校の福祉科担当教諭へのヒアリングを実施し、福祉科の授業・演習・実習を参観しビデオ収録した。北海道・函館大妻高、山形・天童高及び山辺高、岡山・後楽館高及び倉敷中央高、静岡・沼津中央高及び三島高の協力を得た。現在は、ビデオ映像加工用の機器等を整備し、最終年度への準備を進めている。
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