研究概要 |
本年度の研究実績以下の通りである. 1.データから形式依存のビット配列情報を捨象する原理の探求 機械学習などの分野で広範に用いられて来たデータの典型的特徴を抽出する手法の調査を行った。それを基に同一形式のデータに広範に見られるビット配列パターン情報を探索し,網羅的にデータから除去する原理を検討する.このためにビット配列パターン内の共通構造を強調する数理的変換を定式化し,その部分を除去する方法を検討した.更に検討原理を計算機上にプログラムとして実装し,形式依存情報をどの程度捨象可能か性能評価を行った. 2.残された情報を数学的な不変量(invariants)に縮約する原理の探求 上記でデータ形式を捨象して得た情報を更に特徴づける数学的不変量を検討する.また,情報を効率的に、不変量に縮約する手法を検討した.更に,このような不変量へ縮約するプログラムを実装し.その処理効率の性能評価を行った. 3.縮約によって得た特徴量間の類似性を表す距離尺度の定式化 機械学習などの分野で用いられて来たデータの特徴量間の類似性距離尺度に関する調査を行った.それを基に不変量に縮約されたデータ特徴間の類似性を適切に表現する距離尺度を検討した.更に定式化した距離尺度に基づきデータ間の類似性を判別するプログラムを実装し,その判別性能の評価を行った.
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