研究課題/領域番号 |
14658115
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
小笠原 司 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (30304158)
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研究分担者 |
中村 恭之 和歌山大学, システム工学部・情報通信システム学科, 助教授 (50291969)
上田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (30346308)
松本 吉央 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (00314534)
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キーワード | 手形状認識 / 多視点画像 / 手姿勢推定 / バーチャルクレイ / 非接触インターフェース |
研究概要 |
本研究では、非接触な計測手法により、人の手の動きから操作的な動作を認識・獲得し、ヒューマンロボットインタフェースとしえ用いる手法の確立をめざす。 昨年度に引き続き実画像による手形状推定のためのシステムの構築を行った。昨年度の予備実験により、秒2-3コマ程度の速度で手形状の推定が可能であるという見通しを得ていた。今年度は、これをPCクラスタを用いて高速化する手法について検討した。PCクラスタシステム上に実装するためには、通信速度や処理の負荷分散など充分に考慮した適切な実装を行う必要がある。そこで、従来の手形状推定アルゴリズムを分散メモリ型PCクラスタ上に適するように処理の並列化、パイプライン化を行い、通信時間、負荷分散を考慮した実装手法によって実時間処理(33[msec]以内での処理)を可能にした。 また、手形状推定アルゴリズムの改良を行い、ボクセルモデルと手モデルのフィッティング時、収束に到るまでに要するフィッティング回数を手モデルのボクセルモデルへの収束率を用いることによって従来アルゴリズムに比べて半分以下に抑えることができ、処理時間の短縮が可能となった。 さらに、手形状推定システムの応用として、PCクラスタシステム上に構築した手形状推定システムを用い、回転しているバーチャルクレイの表面形状を滑らかに変化させるバーチャルろくろシステムを試作した。これにより、手動作を用いた三次元入力インタフェースとしてユーザが自分の手によって直感的に形状変形を行うことができた。この実験を通して、非接触手形状入力が、三次元自由形状入力インタフェースとして使用できる可能性を示すことができた。
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