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2002 年度 実績報告書

カーボン・ナノチューブを用いる太陽光エネルギー変換装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14658141
研究機関徳島大学

研究代表者

赤松 則男  徳島大学, 工学部, 教授 (20035629)

研究分担者 満倉 靖恵  徳島大学, 工学部, 助手 (60314845)
福見 稔  徳島大学, 工学部, 助教授 (80199265)
キーワードカーボン・ナノチューブ / 太陽光エネルギー変換装置 / 電気エネルギー / カソード / 電子収集電極 / 電子放出 / エネルギー変換効率 / 大規模太陽光発電
研究概要

カーボン・ナノチューブを用いる太陽光エネルギー変換装置における最重要課題は電子放出の良好なカソードを作成することである。最適なカソードは,カーボン・ナノチューブを用いる事により実現される。カーボン・ナノチューブをカソード基板に垂直に配置するためには,カーボン・ナノチューブの製造工程において配向性条件を満たしながら成長させることが必要である。このためにはカーボンを含む溶液の温度を700度付近に設定し,鉄,コバルト,ニッケル等を触媒としてカソード基板に配向性を良好に保ちながら成長させる必要がある。本研究においては,エタノール溶液からカーボンを抽出する手法を適用してシリコン基板上に垂直にカーボン・ナノチューブを成長させることに成功した。配向性の良好なカボーン・ナノチューブをカソードとして真空容器内に配置し,太陽光をカソードに照射して電子を放出させ,放出した電子を電子収集電極において収集することにより電圧が発生する。この場合に電子放出のために電界を印加するが,電圧を印加する電極は絶縁物中に配置するので,印加電極から流出する電流は殆ど零であり,この部分における消費電力は殆ど無い。従って,太陽光エネルギーが非常に高効率で電気エネルギーに変換される。エネルギーの変換効率は良好であるが,そのエネルギーを有効に利用するには,変換装置の電気回路インピーダンスを考慮して高効率のコンバーターを形成する必要がある。
本研究によりカーボン・ナノチューブを用いて太陽光のエネルギーを電気エネルギーに変換することが原理的に可能であることが確認された。エネルギーの変換効率は80%以上であり,非常に実用性があり,有望な研究であることも明らかになった。今後は,エネルギー変換の規模を拡大して,実用化を試みる必要がある。そのためには,面積の大きなカソードをカーボン・ナノチューブを用いて製造する必要があり,これを実現することにより大規模太陽光発電に挑戦する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 赤松則男: "新方式の太陽光エネルギー変換装置と環境問題"日本学際会議学会誌. 14巻4号. 1648-1659 (2002)

  • [文献書誌] Stephen Karungaru, Minoru Fukumi, Norio Akamatsu: "Human Face Detection In Visual Scenes Using Neural Networks"電気学会論文誌C. 122-C巻6号. 995-1000 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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