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2002 年度 実績報告書

ヘドロセラミック製浮上性固定化担体を用いた水環境浄化プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14658167
研究機関筑波大学

研究代表者

松村 正利  筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (50015781)

研究分担者 石倉 修  クリエイトリソース株式会社, 研究員
中野 和典  筑波大学, 応用生物化学系, 助手 (30292519)
キーワード微生物処理 / アオコ / 浮上性固定化担体 / ヘドロセラミクス
研究概要

「水面ターゲット浄化」モデルとして浮上性アオコの微生物処理実験を検討した。茨城県霞ヶ浦より単離したアオコ分解菌を高密度に浮上性担体に吸着固定させ、水面でのアオコ除去能を評価した。菌体保持能力の観点から数種類の担体について比較検討を行い、生分解性デンプン担体を用いた場合、最も効果的に浮上性アオコ除去を達成することが出来た。具体的に述べると、生分解性プラスチック(デンプン製)担体では、反応4日後の水面クロロフイルa除去率はほぼ100%であった。一方、対照として同量の担体を破砕して沈降させた系では3%の除去率しか達成されず、また浮上性担体に微生物を固定しない系においても5%程度でしか効果が見られなかった。これらの結果から、本研究において提唱する「水面ターゲット浄化」モデルの有意性が示されたと考えられた。
生分解性プラスチック(デンプン)担体以外の担体において同様の高い効果を得ることが出来ず、微生物のアオコ分解物質代謝に必須な条件が担体素材に存在することが示唆された。本研究に供試している微生物はアオコを単一の栄養源として増殖可能な微生物ではあるが、その増殖必須因子はアミノ酸であることを明らかにした。またアオコ抽出液の成分は増殖必須アミノ酸組成と類似していることを確かめた。これらの結果から、担体成分のデンプンを炭素源として資化し、アオコとの共存下でアオコの溶出アミノ酸を利用して良好な微生物活性化が進行したと考えられた。
これらの知見から有用微生物の拡散防止、活性化を図るのに十分な条件の検討を行えば他の担体においても同様の効果が得られる可能性が高いと判断された。現在、湖底に蓄積した有害ヘドロの資源化を考慮し・回収・焼成して作製したヘドロセラミクス担体に浮上性を付与する開発を行っている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.Nakamura, K.Nakano, N.Sugiura, M.Matsumura: "Characterization of an algae-lytic substance secreted by Bacillus cereus, an indigenous bacterial isolated from Lake Kasumigaura"Water Science and Technology. 46巻11-12. 257-262 (2002)

  • [文献書誌] N.Nakamura, K.Nakano, N.Sugiura, M.Matsumura: "A Novel Cyanobacteriolytic Bacteria, Bacillus cereus, Isolated from Eutrophic Lake"J. Bioscience and Biotechnology. 95巻No.2. 179-184 (2003)

  • [文献書誌] N.Nakamura, K.Nakano, M.Matsumura: "Development of a novel control prccess of cyanobacterial bloom using cyanobacteriolytic bacteria immobilized in floating biodegradable plastic carriers"J. Bioscience and Biotechnology. (submit).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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