研究課題/領域番号 |
14658176
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研究機関 | 神奈川工科大学 |
研究代表者 |
遠藤 順一 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (70016418)
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研究分担者 |
加藤 俊二 神奈川工科大学, 工学部, 助手 (40194815)
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キーワード | 環境保全技術 / リサイクル技術 / 環境負荷低減技術 / 循環再生加工 / 循環材料生産システム / ライフサイクルマネジメント / 製品情報 / リユース技術 |
研究概要 |
持続型社会を構築のために、すべての人工物に対し、ライフサイクル・マネジメントが要求される.人工物のライフサイクル・マネジメントを容易にする手段として、ライフサイクルに関するすべての情報を、人工物(製品)に付与することを考えた.即ち、製品(部品)が、その果たすべき機能と共に、製品のライフサイクルにわたる全ての情報を担うことにより、リサイクル/リユース過程が容易になり、いわゆるインヴァースマニュファクチャリングが構築でき、完全循環持続型社会が可能になる.製品情報を付与することは、それらによって構成される商品としての人工物のリサイクル/リユースを極めて容易にする.次の課題を解決することを本研究の目的とする. (1)付与すべき製品情報を明らかにする. (2)製品情報付与の人工物のライフサイクルマネジメントシステムを構築する. 素材から製品・商品として市場に配布され、リサイクル/リユースされる過程、即ち、製品の循環に必要にしてかつ十分な製品情報の概念を明らかにすることを目的として、レゴブロックを用いてシミュレーションを行った.即ち、製品の循環型ライフサイクルにおいて、いつ、どこで、どのような情報を利用しかつ付与すべきであるかを明らかにするため、レゴブロックに製品情報を与え、これのみで組立て・分解・分別が行えるかどうか実験を行った。製品情報は2次元(QR)バーコードとICチップを利用した。実験の結果、2次元バーコードの情報のみで、レゴブロックの組立てが再現できること、2次元バーコードとICチップを併用することにより、リサイクル、リユース、廃却の分別を容易に行うことができ、かつ、リユースの回数を製品情報として付与できるので、ライフサイクルマネジメントが容易となることが明らかにできた。一方で、情報担体として2次元バーコードとICチップには一長一短があり、使い分けが必要であることが明らかとなった。さらにこれらの情報担体にライフサイクル全ての情報を載せることも不可能であり、データ・サーヴァーとの併用が必要であり、来年度の研究課題が明らかとなった。
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