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2002 年度 実績報告書

流出原油を対象とした固定化生分解樹脂による環境修復

研究課題

研究課題/領域番号 14658179
研究機関近畿大学

研究代表者

藤田 藤樹夫  近畿大学, 農学部, 教授 (00088197)

研究分担者 吉岡 佐知子  近畿大学, 農学部, 助手 (80200939)
岸本 憲明  近畿大学, 農学部, 助教授 (80132421)
キーワードBioremediation / Biodegradation of heavy oil / Enrichment culture
研究概要

重油の生分解能力が高い複雑系微生物群を新たに確立するために、秋田と新潟県内にある4ヶ所の油田跡から98点の土壌や油を採取した。重油(1%)と担体を添加した無機塩培地に試料を加え28℃で振とう培養して、培養液が白濁し重油がよく分散している集積培養液を選出し一週間ごとに植え継いだ(現在25代目)。n-Hexane:Toluene/6:4(v:v)で培養液中の残存重油を抽出後TLC/FID分析を行って、重油の飽和分と芳香族分を安定して生分解する集積培養系を8群選抜した。その中のK-3群は2週間で重油の飽和分を60%,芳香族分を34%分解した。集積培地に担体を添加すると無添加より重油分解率が高くなった。
シリカゲルカラムクロマトをおこなって重油20gから飽和分9.5g,芳香族分7.2g,レジン分1.0gを得た。K-3群は重油の代わりに添加した飽和分を2週間で40%分解したが、芳香族分は8%しか分解しなかった。飽和分と芳香族分を同時添加すると、芳香族分の分解率は28%まで上昇したが、重油中の飽和分と芳香族分の生分解率には達しなかった。今回選抜した複雑培養系は重油を添加してスクリーニングしたため、重油中の多様な成分を複数の微生物が分解することによって、重油添加培地で高い分解率が得られたと考えられる。
現在、凍結および凍結乾燥した複雑系を復元したときの重油分解率を検討している。凍結あるいは凍結乾燥により長期保存が可能となれば、固定化条件の検討とPCR-DGGE法による複雑系微生物群を解析していきたい。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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