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2003 年度 実績報告書

振幅変動型水晶発振子を用いる複雑系タンパク質の相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14658184
研究機関東京工業大学

研究代表者

岡畑 恵雄  東京工業大学, フロンティア創造共同研究センター, 教授 (80038017)

研究分担者 川崎 剛美  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (60334504)
古澤 宏幸  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助手 (60345395)
森 俊明  東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 助教授 (50262308)
キーワード水晶発振子 / 振幅の変化 / 分子認識 / ユビキチン / 結合と解離
研究概要

本研究では、水晶発振子の新しい使用法として、発振させる電圧を変化させることにより振幅を変化させ、結合している物質の解離と結合を制御できることを利用して、細胞内の複雑系タンパク質の相互作用の解析と構築と制御を行うことを目的に研究を行ない、以下の成果を得た。
1)発振子上にDNAを固定化してDNAポリメラーゼ複合体を結合させた後で、水晶発振子に印加する電圧を変化させたときの振幅の研究から、DNA鎖は一本鎖の時より二本鎖になることによって剛直化することがわかった。
2)発振子基板上にユビキチンを固定化し、ユビキチン分解酵素であるE1を添加するとユビキチンに酵素が結合し、蛋白の構造変化に由来する振動数変化が観察された。
3)発振子基板上に多糖であるアミロペクチンを固定化し、アミロペクチン分解酵素であるグルコアミラーゼを添加すると、酵素の基質への結合過程による重量増加(振動数の減少)と、酵素が基質を加水分解することによる重量減少(振動数の増加)が連続的に観察できた。これにより酵素反応を発振子上で連続的に追跡できることがわかった。また発振子の振幅を変化させることにより糖鎖の柔らかさや酵素が結合したときの柔らかさの変化が追跡できることもわかった。
4)振幅変動型の水晶発振子を用いれば、結合エネルギーを制御できるので複雑に相互作用しているタンパク質を順序よく解離・構築できることがわかり、今後のDNA-タンパク質や酵素間相互作用の研究に応用できることが明らかになり、有用な技術となる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] T.Ozeki, H.Furusawa, Y.Okahata: "In vitro selection of four way junction DNA"Nucleic Acids Res.Suppl.. No.3. 257-258 (2003)

  • [文献書誌] H.Furusawa, A.Murakawa, S.Fukusho, Y.Okahata: "In vitro Selection of N Peptide-Binding RNA on a Quartz-Crystal Microbalance to Study a Sequence-Specific Interaction of Peptide and Loop RNA"ChemBioChem. 217-220 (2003)

  • [文献書誌] Y.Inoue, T.Fukusihima, T.Hayakawa, H.Takeuchi, H.Kaminishi, K.Miyazaki, Y.Okahata: "Antibacterial characteristics of newly developed amphiphilic lipids and DNA-lipid complexes against bacteria"J.Biomed.Mater.Res.. 65A. 203-208 (2003)

  • [文献書誌] 川崎 剛美, 岡畑 恵雄: "サケ精子のDNAから作るバイオフィルム"未来材料. 3. 46-51 (2003)

  • [文献書誌] 岡畑 恵雄: "DNAフィルム"化学装置. 4月号. 60-62 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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