• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

カルモデュリンの情報伝達モード切り替えスイッチ仮説の検証

研究課題

研究課題/領域番号 14658202
研究機関東京大学

研究代表者

大矢 禎一  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (20183767)

キーワードカルモデュリン / カルシウム / シグナル伝達 / 分子認識
研究概要

細胞は環境の要求に応じて多くの細胞機能を適切に制御する必要がある。各細胞機能を一つのシステムとみなせば、この問題はシステム制御の問題として捉えることができる。カルモデュリンはCa2+情報伝達系で重要な役割を持つCa2+結合タンパク質であり、Ca2+と結合することで多種のターゲットタンパク質と結合し、その活性を調節している。多くのターゲットのカルモデュリン結合部位の間にはアミノ酸の一次配列上の相同性がなく、カルモデュリンによる多種のターゲットの認識機構には大きな関心が寄せられている。そこで、カルモデュリンのCa2+存在下、非存在下における多種のターゲットとの結合スペクトラムをin vitroおよびin vivoで測定し、分子遺伝学的手法を用いて、両結合スペクトラムの差の生理的意義を調べることにした。これにより、カルモデュリンの情報伝達モード切り替えスイッチ仮説の検証を目指した。10以上のカルモデュリンのターゲットについてin vitroの実験系で、すなわちゲルオーバーレイ法、免疫沈降法を用いて解析した結果、まず、酵母CaMはCa濃度を感知する「切り換えスイッチ」の役割を担いうる性質を持っていることを明かにした。さらに、Ca非結合型に固定されているCaM (cmd1-6)を使って、Ca非結合型でも結合できる標的タンパク質があること、およびCa非結合型では活性化できない経路があることを示した。以上の結果は、CaMはCa濃度を感知して2種類の異なる機能を果たすという、「切り換えスイッチ」の役割を担っていることを支持している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] A novel mechanism of intragenic complementation between Phe to Ala calmodulin mutations.2004

    • 著者名/発表者名
      Okano, H., Ohya, Y.
    • 雑誌名

      J.Biochem. 135

      ページ: 289-295

  • [雑誌論文] Analysis of the molecular interaction of the farnesyl moiety of transducin through use of a photoreactive farnesyl analog.2004

    • 著者名/発表者名
      Hagiwara, K., Wada, A., Katadae, M., Ito, M., Ohya, Y., Casey, P.J., Fukada, Y.
    • 雑誌名

      Biochemstry 43

      ページ: 300-309

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi