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2002 年度 実績報告書

中脳・後脳境界領域の神検回路形成における役割

研究課題

研究課題/領域番号 14658258
研究機関大阪大学

研究代表者

村上 富士夫  大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 教授 (20089882)

研究分担者 太城 康良  日本学術振興会, 特別研究員
キーワードオーガナイザー / 峡 / Fgf8 / 2次元展開標本 / ラテックスビーズ / ドーパミン作動性黒質ニューロン / tyrosine hydroxylase / 中枢神経系
研究概要

脊椎動物の中枢神経系を構成する軸索の投射パターン形成には活性領域(オーガナイザー)が関係しており、その一つは腹側正中部にある底板であり、いつぽう中脳と後脳の境界部の峡(isthmus)にもオーガナイザー活性が存在する。底板と同様に峡が脳の基本回路形成に重要な役割を果たしている可能性は十分に考えられ、本年度は中脳ドーパミン作動性ニューロンの吻側部に向かう軸索伸展への、峡のオーガナイザー活性を担っているFgf8の制御下にある分子勾配の関与を解析するために以下の実験をおこなった。我々がこれまでに開発した発生期の軸索投射のメカニズムを解析するのに適した実験標本(2次元展開標本)を用いて、Fgf8をしみこませたラテックスビーズをドーパミン作動性黒質ニューロン(DAN)の軸索走行路に移植し、その走行に異常が生じるか否かを検討した。また、応答性の維持には神経管以外の組織の存在も必要と考えられるため、ラットの全胚培養系を用いてラテックスビーズの移植をおこない数日間培養した。その後、DANの分子マーカーtyrosine hydroxylase(TH)に対する抗体によって染色をおこない、峡のオーガナイザー活性の、中脳ドーパミン作動性ニューロンの吻側部に向かう軸索伸展への関与の解析をおこなった。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Hatanaka, Y.: "In vitro analysis of the origin, migratory behavior and maturation of cortical pyramidal cells"J. Comp. Neurol.. 45. 1-14 (2002)

  • [文献書誌] Nagano, T.: "Filamin A-interacting protein FILIP regulates cortical cell migration out of the ventricular zone"Nature Cell Biology. 4. 495-501 (2002)

  • [文献書誌] Taniguchi, H.: "Crossing the ventral midline causes neurons to change their response to floor plate and alar plate attractive cues during transmedian migration"Dev. Biol.. 249. 321-332 (2002)

  • [文献書誌] Takemoto, M.: "Ephrin-B3-EphA4 interactions regulate the growth of specific thalamocortical axon populations in vitro"Eur. J. Neurosci.. 16. 1168-1172 (2002)

  • [文献書誌] 村上富士夫: "軸索の正中交叉のメカニズム-底板の誘引、反発と成長円錐反応性の制御"実験医学増刊 脳・神経研究のフロンティア. 20. 750-756 (2002)

  • [文献書誌] 谷口弘樹: "脳における神経細胞移動の動態とそのメカニズム-器官培養系を用いた移動解析-"蛋白質核酸酵素. 47. 2002-2009 (2002)

  • [文献書誌] 村上富士夫: "シリーズ バイオサイエンスの新世紀vo1.11 脳の発生・分化・可塑性(御子柴克彦、清水孝雄編)、133-144."脳の基本回路の形成機構. 11 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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