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2002 年度 実績報告書

生体と融合する神経インタフェースに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14658294
研究機関九州工業大学

研究代表者

安田 隆  九州工業大学, 大学院・生命体工学研究科, 助教授 (80270883)

キーワード神経インタフェース / マイクロバルブ / 表面張力 / 神経成長因子
研究概要

マイクロマシン技術を利用して,神経成長因子(Nerve Growth Factor, NGF)を極微量放出することが可能なマイクロバルブを構築した.まず,シリコン基板または石英基板上にNGFを輸送するための幅数10〜数100μm,深さ約10μmのマイクロチャネルをT字型に構築した.この際,シリコン基板ではTMAH溶液による異方性エッチングで,また石英基板ではバッファード・フッ酸による等方性エッチングで,それぞれのチャネルを形成した.このT字型チャネルのクロス部分だけにアモルファスフッ素樹脂をコーティングすることにより疎水性表面を形成し,その他の面はSiO_2薄膜を形成させて親水性とした.このチャネルにシリコーン樹脂で蓋をし,3個のチューブコネクタ(液体注入口,出口,エアベント用)を接続した.チャネル内に流体を注入すると,疎水部では流体がはじかれ,チャネル中の流体は空気で隔てられた.入口側から圧力を加えると流体が疎水部に浸入し,出口側の流体と接触しバルブが開くことを確認した.
このバルブ動作の特性を定量的に評価した.流体として純水を用い,印加圧力とチャネル幅を様々に変更して,バルブが開くのに必要なスイッチング時間を計測した.その結果,印加圧力が大きくチャネル幅が広いほど,スイッチング時間が短くなることがわかった.特に印加圧力の僅かな値の違いがスイッチング時間に大きく影響を及ぼし,60μm幅よりも広いチャネルでは印加圧力7kPaで数秒以内に開閉できることがわかった.また,神経誘導の際に使用する培地を流体として用いて実験を行った結果,純水に比べて粘性が高いため開閉動作が若干遅くなるが,問題なくバルブとして使用できることを確認した.次に,入口側の流体に蛍光色素(ローダミンB)を溶かし,バルブが開いてからの出口側チャネル内の蛍光強度の時間変化を計測することにより,入口側の流体から出口側の流体に物質を拡散移動できることを確認した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 東朋幸: "神経軸索の成長制御のためのマイクロバルブの開発"平成15年電気学会全国大会講演論文集. Vol.3. 168 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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