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2002 年度 実績報告書

ナノ薄膜表面のスピン配列観測法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14702007
研究機関東北大学

研究代表者

虻川 匡司  東北大学, 多元物質科学研究所, 助教授 (20241581)

キーワード表面構造 / 表面磁性 / スピン偏極 / 電子回折 / 振動相関 / 熱散漫散乱 / パターソン図形 / 直説法
研究概要

本研究の目的は、スピン偏極電子線と最近開発された電子散漫散乱による直接的な表面構造解析法(振動相関熱散漫散乱法)を組み合わせて、表面原子の構造とスピン配列を同時に直接的に観測できる新しい実験手法の開発である。本年度は、その手法を実現するための実験装置の設計、その構成機器の調達設計・開発、及び、関連技術の調査研究を行った。本研究で重要な構成機器であるスピン偏極電子銃に関しては、国内外に市販品が無いために設計まで含めて自作する必要があった。本年度は、文献や他の研究者による製作例を参考にしながら、負性電子親和力GaAs陰極を使用したスピン偏極電子銃の設計を行った。GaAs陰極部は、陰極の再生プロセスを行うための機能を備えなければならないが、なるべくコンパクトに設計した。陰極から放出されたスピン偏極電子を収束し、90°偏向させた後に試料位置まで導くための静電レンズ部分は、電子軌道シミュレーションを行い、スピン偏極電子を効率よく正確に測定試料まで導ける様に設計を行った。既に、作成した設計図を基にスピン偏極電子銃の製作を依頼済みである。スピン偏極電子を発生させるための励起レーザー部に関しても、組み立てが終了し調整中である。また本年度は、MCP(マルチチャンネルプレート)を備えた低速電子回折装置(MCP低速電子回折装置)を購入し、調整を行った。本研究目的を実現するためには、10eV程度の低速電子の熱散漫散乱を測定する必要があるが、このような低速電子では熱散漫散乱強度が極端に弱くなるため、MCPによる電子増倍機能が不可欠である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Abukawa, S.Kono: "Semi-direct method for surface structure analysis using correlated thermal diffuse scattering"Progress in Surface Science. (印刷中).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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