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2004 年度 実績報告書

液晶フォトニックレーザーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14702020
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

城田 幸一郎  独立行政法人理化学研究所, 河田ナノフォトニクス研究室, 先任研究員 (00291071)

キーワード液晶 / フォトニック結晶 / フォトニックバンドギャップレーザー / レーザー色素
研究概要

近年、キラルネマチック液晶のフォトニックバンド端における群速度異常を利用したレーザー発振が盛んに研究されているが、液晶フォトニックレーザーの安定性に関するデータはほとんど報告されいない。最終年度である平成16年度は、この点を明らかにし、実用性について検討した。
用いた液晶は、キラルネマチック液晶にキラル化合物を適量混合し、ピッチをレーザー色素の発光帯に調整したものである。色素には、一般的なレーザー色素であるCoumarin、DCM、Pyrrometheneなどを用いた。それぞれの色素に合わせてピッチを調整した液晶に色素を約0.5%ドープし、25μm厚の水平配向セルに注入して試料とした。光ポンピングのための光源として、Ti:Sapphire増幅器(繰り返し:1kHz、パルス幅:〜125fs)により励起したOPAを使用した。励起波長は、Coumarinに対しては、370nm、DCM、Pyrrometheneに対しては530nmである。全てのサンプルは長波長側のバンド端で発振し、発振波長は、Coumarin:476nm、DCM:610nm、Pyromethene:579nmであった。紫外光励起(3710nm)であるCoumarinは、励起パルス数が10^4 shots程度で発振停止した。それに対して、530nm励起であるDCM、Pyrometheneは10^4 shots程度では全く変化がなかった。さらに、試料を最適化することによって、発振閾値を180nJまで低下させると、10^7 shotsでも安定に発振する試料を得ることができ、この時のQ値は5000を超えていた。この耐久性は固体色素レーザーと比較しても遜色のない値であり、液晶フォトニックレーザーは用途によっては十分に実用的な特性を有していることを確認した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Two-photon lasing of dye-doped photonic crystal laser2004

    • 著者名/発表者名
      K.Shirota, H.B.Sun, S.Kawata
    • 雑誌名

      Applied Physics Letters 84

      ページ: 1632-1634

  • [図書] Q&A エレクトロニクスと高分子2004

    • 著者名/発表者名
      城田 幸一郎(分担)
    • 総ページ数
      463
    • 出版者
      財団法人 化学技術戦略推進機構

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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