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2002 年度 実績報告書

マイクロアクチュエータと複合した集積型光計測システム

研究課題

研究課題/領域番号 14702039
研究機関東北大学

研究代表者

佐々木 実  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70282100)

キーワード光計測 / ウェーハ折り曲げ / 三角測量 / 光スキャナ / 静電駆動 / vertical comb / SOIウェーハ
研究概要

計画通り小型レーザスキャン式変位センサを念頭に研究開発を進めた。光学システムを集積化するには技術的な問題が多数あるため、個々にテーマを小分けして研究を進めている。従来から進めている、直接3次元加工を可能にするフォトリソグラフィ技術の開発は、並列して進めている。
1.ウェーハ折り曲げ技術の開発:計測に利用される光学系を単一の平面上に実現することは難しい。このため、Siウェーハを一部薄く溝加工した線に沿って折り曲げる方法を提唱している。Siウェーハを切り離さずに取り扱うため、平面リソグラフィがそのまま適用できる。Siウェーハ上に用意する個々のデバイス位置はマスク設計時に、プリアライメントしておくことができる。折り曲げ角の精度±0.2°が得られた。従来の洗練されたマイクロマシニング技術を用いて実現した値±0.4°を既に越えているが、更に推敲を進める。また、折り曲げ方向以外に変位して生じてしまう位置ずれがサブμmレベルであることを確認した。この技術をベースに、光センサやアクチュエータをウェーハ上に集積化して行く見通しが立った。
2.三角測量方式変位センサの開発:レーザビームは振らずに対象物に光を当て、反射した散乱光をレンズで集光する三角測量方式の変位センサを試作した。三角形を構成する光学系は、1.のウェーハ折り曲げ技術で実現した。全体の大きさが1cm角ながら、1μA程度の光信号が得られ、対象物の動きに反応した。現状ではPSD電流信号に偏りが生じているのが問題である。原因追求と、製作プロセスの改善を進める。
3.光スキャナの改良:消費電力の少ない静電アクチュエータ型光スキャナを新たに開発した。ウェーハ折り曲げ技術と組み合わせて、マスク2枚の簡単なプロセスで製作可能である。ミラーの大きさ1x0.8mmが実現でき、実用上問題無い。現状では動作電圧が高いため、低電圧化のための推敲を進める。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] V.K.Singh, M.Sasaki, J.H.Song, K.Hane: "Spray coated photoresist over anisotropically etched deep Si cavities"Digest of Papers of 2002 Microprocesses and Nanotechnology Conference. 188-189 (2002)

  • [文献書誌] M.Ishimori, J.H.Song, M.Sasaki, K.Hane: "Si wafer bending technology for a three dimensional micro optical bench"Digest of Papers of 2002 Microprocesses and Nanotechnology Conference. 328-329 (2002)

  • [文献書誌] M.Sasaki, T.Yamaguchi, J.H.Song, K.Hane, M.Hara, K.Hori: "Optical scanner on a three-dimensional micro-optical bench"Journal of Lightwave Technology. (印刷中). (2003)

  • [文献書誌] 石杜昌弘, 宋鐘亨, 佐々木実, 羽根一博: "Si基板折り曲げによるトーションマイクロミラーの開発"平成15年電気学会全国大会. (発表予定). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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