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2004 年度 実績報告書

多重リサンプリングを用いたモデル信頼集合の構成法の開発とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 14702061
研究機関東京工業大学

研究代表者

下平 英寿  東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 講師 (00290867)

キーワード統計的モデル選択 / 情報量規準 / モデル信頼集合 / 多重比較法 / 多重リサンプリング / マルチスケールブートストラップ / 統計的仮説検定 / バイオインフォマティクス
研究概要

確率モデルに基づいてデータから仮説を選択すること(統計的モデル選択)が広く行われている.本研究では特に多重リサンプリングという独自のアイデアを基礎に,多くの候補となるモデルについてその妥当性をデータに照らし合わせて定量的に評価し,それぞれのモデルについて確率値として表現する方法を開発している.非妥当性が有意に示されないモデルを選び出してきて列挙したものがモデル信頼集合であり,データから予想されるシナリオの一覧と解釈できる.本年度の具体的な成果はつぎのとおり.
1.マルチスケールブートストラップ法をさらに発展させたマルチステップ=マルチスケールブートストラップ法について,その統計的性質をEdgeworth展開とWeyl-tube法をもちいて詳しく調べた.昨年度までにThree-step multiscale bootstrap法によって,指数型分布族の任意の分布関数では漸近的に3次の不偏性をもつ確率値が計算できることが確認されたが,本年度は4次の不偏性を持つための条件が一部明らかになった.
2.多重リサンプリング法の有効性をコンピュータシミュレーションによって数値的に確認した.またバイオインフォマティクス(分子進化系統樹分析,マイクロアレイ分析)に応用するためのソフトウエアの開発をおこなった.このうち一部を新たに公開した.
3.DNA配列データやマイクロアレイデータへ本手法を実際に応用し,その有効性も実証することができた.クラスタコンピュータによって膨大な計算が必要になるような応用をおこない,数十種の哺乳類の系統樹の推定と,遺伝子ネットワーク推定に,マルチスケールブートストラップ法を適用した.系統樹推定では,MCMC法とブートストラップ法を併用する手法を提案し実装した.遺伝子ネットワーク推定では,GGM(グラフィカルガウシアンモデル)の構造推定とその信頼性評価を行った.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Parallelization of phylogenetic tree inference using Grid technologies2004

    • 著者名/発表者名
      Y.Yamamoto ほか
    • 雑誌名

      Proceedings of the First International Workshop on Life Science Grid (LSGRID 2004)

      ページ: 109-122

  • [雑誌論文] Approximately unbiased tests of regions using multistep-multiscale bootstrap resampling2004

    • 著者名/発表者名
      H.Shimodaira
    • 雑誌名

      Annals of Statistics 32

      ページ: 2616-2641

  • [図書] モデル選択 - 予測・検定・推定の交差点,統計科学のフロンティア 32004

    • 著者名/発表者名
      下平英寿 ほか
    • 総ページ数
      230
    • 出版者
      岩波書店

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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