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2004 年度 実績報告書

硫黄同化系を高効率化したトランスジェニック植物によるファイトリメディエイション

研究課題

研究課題/領域番号 14704062
研究機関千葉大学

研究代表者

野路 征昭  千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (80271534)

キーワードセリンアセチル転移酵素 / システイン合成酵素 / 硫黄同化 / システイン生合成 / トランスジェニック植物 / ファイトリメディエイション / カドミウム耐性植物
研究概要

セリンアセチル転移酵素(SATase)及びシステイン合成酵素(CSase)は硫黄同化系の最終段階の反応を触媒する酵素である。植物を用いた環境汚染物質の除去(ファイトリメディエイション)を目的として、CSase遺伝子および、システインによるフィードバック阻害を受けないように点変異したSATase遺伝子を高発現させたトランスジェニック植物を作製し、その硫黄同化能の向上とカドミウム耐性を検討した。
細胞質と葉緑体の両方で高いCSase活性を持つトランスジェニックタバコは、野生型のみならず、細胞質、あるいは葉緑体のみで高いCSase活性を持つトランスジェニックタバコと比較してもカドミウムに対する抵抗性が高いことが示された。さらに植物中に取り込まれたカドミウム量をICP-MSにて測定したところ、トランスジェニックタバコでは一個体あたりの取り込んだカドミウム量は野生型に比べ多くなっていた。
次にシステインによるフィードバック阻害を受けないSATase遺伝子を高発現させたトランスジェニックタバコを作製した。このSATase高発現トランスジェニックタバコと、先に述べたCSase高発現トランスジェニックタバコとを掛け合わせることにより、硫黄同化系の最終ステップの連続した2つの反応を共に高めたトランスジェニックタバコの作製に成功した。この植物のシステイン、グルタチオン量は野生型の数倍に増加していることから硫黄同化能の向上が確かめられた。このようにSATase, CSaseの両方の活性を高めた植物はカドミウムに対して、SATaseあるいはCSaseのみの活性を高めた植物より、耐性が増していた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Characterization and expression analysis of a serine acetyltransferase gene family involved in a key step of the sulfur assimilation pathway in Arabidopsis2005

    • 著者名/発表者名
      Cintia Goulart Kawashima, Oliver Berkowitz, Ruediger Hell, Masaaki Noji, Kazuki Saito
    • 雑誌名

      Plant Physiology 137

      ページ: 220-230

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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