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2003 年度 実績報告書

ユビキチン様蛋白質修飾システムによる生体機能制御

研究課題

研究課題/領域番号 14704069
研究機関(財)東京都医学研究機構

研究代表者

千葉 智樹  (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 研究員 (00311423)

キーワードユビキチン / ユビキチン様タンパク質 / プロテアソーム / オートファジー / ユビキチンリガーゼ
研究概要

I型に属するユビキチン様蛋白質はユビキチンシステムと類似した独自の酵素系で標的蛋白質に共有結合する.オートファジー経路に必須であるユビキチン様蛋白質APG8およびAPG12はE1様酵素APG7によって活性化される.このAPG7のコンディショナルノックアウトマウスを作製し,Cre発現トランスジェニックマウスと交配することによって肝臓におけるAPG修飾系の生理機能を解析した.その結果APG修飾経路は哺乳動物においても飢餓時のオートファジーに必須であることを明らかにした.オートファジーはオルガネラの新陳代謝に関与しており,APG7遺伝子欠損肝では異常なオルガネラやユビキチン様性の凝集体が蓄積することを発見した.またAPG8修飾系特異的なE2様酵素APG3のノックアウトマウスを作製したので,APG7遺伝子欠損マウスとあわせて胚発生における表現型を解析している.またその他にユビキチンと構造的に類似した新規蛋白質Ufm1 (Ubiquitin Fold Modifier1)を同定し,それが新規E1様酵素Uba5,新規E2様酵素Ufc1を介して標的蛋白質に共有結合することを明らかにした.Ufm修飾系のノックアウトマウスについても現在作製中である.昨年に,N型糖鎖を認識するユビキチンリガーゼFbs1/Fbx2を同定し報告したが,本年度はその結晶構造解析から糖鎖認識機構が明らかになったので報告した.またFbs1と相同性の高いFbs2も糖鎖を認識するユビキチンリガーゼであることを報告した.最後にプロテアソームの条件的遺伝子欠損細胞を用いて,プロテソームが脊椎動物細胞のG2/M期進行に必須であることを明らかにした。その表現型も詳細に解析中である.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Komatsu M, Chiba T, Tatsumi K, Iemura S, Tanida I, Okazaki N, Ueno T, Kominami E, Natsume T, Tanaka K: "A novel protein-conjugating system for Ufm1, a ubiquitin-fold modifier."EMBO J.. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Mizushima T, Hirao T, Yoshida Y, Lee SJ, Chiba T, Iwai K, Yamaguchi Y, Kato K, Tsukihara T, Tanaka K.: "Structural basis of sugar-recognizing ubiquitin ligase."Nat.Struct.Mol.Biol.. 11. 365-370 (2004)

  • [文献書誌] Khan MM, Nomura T, Chiba T, Tanaka K, Yoshida H, Mori K, Ishii S.: "The fusion oncoprotein PML-RAR induces endoplasmic reticulum-associated degradation of N-CoR and ER stress."J.Biol.Chem.. 279. 11814-11824 (2004)

  • [文献書誌] Yoshida Y, Tokunaga F, Chiba T, Iwai K, Tanaka K, Tai T.: "Fbs2 is a new member of the E3 ubiquitin ligase family that recognizes sugar chains."J.Blol.Chem.. 278. 43877-43884 (2003)

  • [文献書誌] Araki K, Kawamura M, Suzuki T, Matsuda N, Kanbe D, Ishii K, Ichikawa T, Kumanishi T, Chiba T, Tanaka K, Nawa H: "A palmitoylated RING finger ubiquitin ligase and its homologue in the brain membranes."J Neurochem.. 86. 749-762 (2003)

  • [文献書誌] Tanahashi-Hori T., Tanahashi N., Tanaka K, Chiba T.: "Conditional knockdown of proteasomes results in cell-cycle arrest and enhanced expression of molecular chaperones Hsp70 and Hsp40 in chicken DT40 cells."J.Biol.Chem.. 278. 16237-16243 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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