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2002 年度 実績報告書

マウストランスポゾンによる生殖系列での遺伝子変異導入と変異マウスの作製

研究課題

研究課題/領域番号 14704076
研究機関大阪大学

研究代表者

堀江 恭二  大阪大学, 先端科学技術共同研究センター, 助手 (30333446)

キーワードトランスポゾン / マウス / 遺伝子変異 / ポリAトラップ / GFP
研究概要

我々は最近、Sleeping Beautyトランスポゾンがマウス個体で効率良く転位することを示した。その応用として、マウスの生殖系列でトランスポゾンの転位により遺伝子変異を誘発し、変異マウスを迅速かつ大量に作製することを試みた。
ゲノムの中で遺伝子の存在する領域は1割程度である。そこで、トランスポゾンが転位したマウスの中から、遺伝子内部への転位が起きたものをGFPの発現を指標にして効率良く選択できるように、ポリAトラップ法をマウス個体レベルで試みた。GFP遺伝子の上流にはCAGプロモーターを、下流にはスプライスドナーを配置したトランスポゾンベクターを作製した。遺伝子内部ヘトランスポゾンが挿入した際にはベクターのスプライスドナーと挿入部位の遺伝子のエクソンとの間でスプライシングが起こり、GFPが発現すると期待した。この原理にもとづき、生殖細胞での転位を誘発したマウスの仔マウスを約1600匹スクリーニンしたところ、約7%のマウスにおいてGFPの蛍光を認めた。さらに、3'RACE(rapid amplification of cDNA ends)法により、トランスポゾンが挿入した部位を同定し、実際に遺伝子をヒットした例を得た。また、本年度はマウスの全ゲノム配列が公開されたために、バイオインフォーマティクスを用いて挿入部位の解析をより効率化することができた。さらに多くの変異マウスを得るために、3'RACEによる解析法のhigh-throughput化を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Koike: "Efficient biallelic mutagenesis with Cre/loxP-mediated inter-chromosomal recombination"EMBO Report. 3. 433-437 (2002)

  • [文献書誌] 堀江 恭二: "マウストランスポゾンシステムを用いた変異マウスの網羅的作製"分子細胞治療. 1. 638-642 (2002)

  • [文献書誌] 遊佐 宏介: "ポストゲノムにおける遺伝子改変マウスの新たな展開"蛋白質核酸酵素. 3. 232-239 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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