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2003 年度 実績報告書

西洋近世哲学における実体・自然・自我

研究課題

研究課題/領域番号 14710002
研究機関北海道大学

研究代表者

柏葉 武秀  北海道大学, 大学院・文学研究科, 助手 (90322776)

キーワード進化論 / 道徳実在論 / 予防原則 / サド
研究概要

第二年度における本研究者の研究は以下の三点にまとめられる。
1 7月18日北海道大学において、スピノザ研究者佐藤拓司氏を招き、彼の著書『堕天使の倫理 スピノザとサド』の合評会を開催した。同会には、北大OBの西洋近世哲学研究者が集まり、極めて有意義な議論がなされた。わけても、合理主義者スピノザの哲学が、背徳の思想家サドとどこまで共通し、どこから分岐するのかが論点となった。この合評会は本研究計画の重要な一部をなす、スピノザ自我論にとってきわめて有益であった。
2 現在では、スピノザ哲学は環境倫理学的含意を強調されることが多い。本研究者も、かかる関心を持ちつつ、直接スピノザを題材にしたわけではないが、日本倫理学会において「予防原則の倫理学的含意」という研究発表を行った(10月11日、於静岡大学)。この発表は伊藤真紀氏との共同発表であり、社会哲学研究資料集III『21世紀日本の重要諸課題の総合的把握を目指す社会哲学的研究』平成15年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(1))研究成果報告書に加筆修正の上で掲載される予定である。
3 スピノザ倫理学は、現代のメタ倫理の分類によれば道徳実在論に属する可能性がある。つまり、スピノザは善や悪といった道徳的特性を自然的特性として捉えていたと考えることができるのである。そこで本年は、道徳実在論研究の端緒として「進化論的倫理学と道徳実在論」と題する論文を執筆した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 柏葉武秀: "進化論的倫理学と道徳実在論"北海道大学文学研究科紀要. 110. 23-45 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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