研究概要 |
大学は人類共通の課題の解決に向けて、社会の主導的役割を果たしていく大きな責任がある.このような背景において、大学が、産学連携を通じてその役割を果たしていく過程では、倫理基準というものが必要不可欠となる.本研究では、産学連携が先行して成果を上げている欧米諸国の倫理基準が、果たして21世紀の大学の倫理基準として妥当なものであるのかということも含め、批判的に検討し、現代にふさわしい大学の理念と倫理基準を構築することを目的とする.そのために本年度は以下のアンケート調査を実施し、現在集計、検討中である. 1.全国の国公私立大学の教員に対するアンケート調査(調査日:平成14年9月/調査方法:質問紙郵送法) (1)調査対象:全国の大学(1,000人)公立大学(500人)、私立大学(1,000人)計2,500人の教員(無作為抽出) (2)調査内容:民間等との共同研究・受託研究、大学発ベンチャー、大学教員の特許取得についての考え方/公私立大学や国立大学法人化後における、産学連携やその規程、倫理的間題に対する考え方等 2.諸外国の産学連携に関する規程の調査(調査日:平成14年9月/調査方法:質問紙郵送法) (1)調査対象:米AUTM(Associalion of University Technology Managers)加盟機関221箇所(日本を除く)英大学139箇所、独大学98箇所、仏大学72箇所、計530箇所 (2)調査内容:産学連携に関する規程の送付を依頼.併せてアンケート調査を実施アンケートの内容は、外部資金獲得と給与の関係、教員のコンサルティングの時間の上限/兼業規則の緩和、産学連携に対する評価、企業との結びつきに関する情報公開等.
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