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2002 年度 実績報告書

知的好奇心に関する脳の情報処理

研究課題

研究課題/領域番号 14710044
研究機関広島大学

研究代表者

入戸野 宏  広島大学, 総合科学部, 助手 (20304371)

キーワード事象関連電位 / 知的好奇心 / 意図的行動 / ヒューマンコンピュータインタラクション / 工学心理学 / 視覚探索
研究概要

人間は知的好奇心にあふれた存在であり,興味ある事物には自分から接近して調べてみようとする.このような知的好奇心は,生涯にわたって人間の精神発達と環境への適応を支えている.しかし,知的好奇心を支えている脳の働きについてはあまり知られていない.本研究の目的は,被験者が自分の意志によって環境とのかかわり方を変えることができる課題で脳の電気活動(事象関連電位)を測定し,人間の知的好奇心の発生機序を明らかにすることである.
本年度は,初めて見る対象への興味が注視時間と脳電位反応にどのように反映されるかを検討するために,さまざまな写真スライドを被験者に好きなだけ鑑賞させる課題で事象関連電位を測定した.16名の大学生・大学院生が実験に参加した.被験者がボタンを押すと写真が1枚ずつコンピュータディスプレイ上に呈示され,再びボタンを押すと消えた.半数の写真は2度呈示し,それぞれの写真に対する注視時間と呈示後1秒間の事象関連電位を記録した.その結果,(1)初めて見る写真は一度見たころがある写真よりも長く見つめられる.(2)初めて見る写真に対する事象関連電位は300ms以降により陰性になる,(3)初めて見る写真の中で注視時間が長かったものと短かったものには事象関連電位の波形に差がないことが明らかになった.
以上の実験と並行して,事象関連電位と認知活動についての総説をまとめ,雑誌「行動科学」に寄稿した(2003年42巻1号掲載予定).

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 入戸野宏: "ERPと認知活動:工学心理学での利用を例に"行動科学. 42・1(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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