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2003 年度 実績報告書

学級風土アセスメント質問紙による包括的コンサルテーションシステムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 14710072
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

伊藤 亜矢子  お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (50271614)

キーワードスクールカウンセリング / 学級風土 / コンサルテーション / 中学校 / メンタルヘルス / 教師支援 / 質問紙 / アセスメント
研究概要

学校現場におけるカウンセラーと教師の連携には、(1)学校コンサルテーション、(2)学校・学級全体を視野に入れた組織レベルの介入が必要とされる。本研究は、(1)(2)を行う具体的方法として、生徒用学級風土質問紙を用い、(a)生徒・教師・学校組織レベルで、(b)ニーズ査定・介入・効果査定の3ステップを行うコンサルテーションシステムの構築を目的とした。
平成15年度には、下記のように、中学校における介入事例の蓄積と、小学校版作成に向けた全国データの収集、心理教育プログラムおよび学級指導・特色ある教育課程の効果研究、を行った(()内はのべ実施学級数。一部重複)。また、新しい試みとして、小中連携と小中学校移行への介入に向けて、学級風土を小6と新中1の各担任が合同で検討する試みを行った。これらによって、ユニバーサル・トランジション・ターゲットの3レベルに個人・環境の双方から介入する包括的コンサルテーションモデルの各セルに、介入事例を蓄積することができた(一部進行中)。また、米国コミュニティ心理学会(於米国ニューメキシコ)でこれまでの成果を発表し、海外との比較研究にむけて共同研究の打ち合わせを開始した。
1)生徒レベル;個人の学級風土認知に基づくニーズ査定(中学45)。生徒への学級風土紹介(同4)。
2)教師・学年レベル;ニーズ査定のみ(小学30中学16)。ニーズ査定〜効果査定(小学7中学35)。
3)学校レベル;ニーズ査定のみ(中学9)
4)小中連携(トランジション);事例(1)学区内3小学校6学級と1中学校。事例(2)附属小学校
5)効果研究;心理教育小学5学級、協力担任制小学2学級、教科センター方式中学15学級ほか。
6)小学校版作成;全国35小学校約90学級にて学級風土質問紙を実施し、30学級以上にフィードバック中。
7)2003年6月米国心理学会(APA)コミュニティ心理学部会大会にて成果発表
これらの結果、小学校においては、中学校以上に学級風土の多様性があり、中学校同様のコンサルテーションニーズがあること、継続的なコンサルテーションと同時に調査結果を媒体とした教師同士のグループディスカッションが効果的なこと、多様な効果研究に質問紙を使用可能なことなどが得られた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 伊藤亜矢子: "(仮題)心理的不適応への学校現場での対応-学校ベースの予防プログラム・モデル-"心理学評論. (発表予定). (2004)

  • [文献書誌] 伊藤亜矢子, 梅谷祐子: "聖籠中学校における社会性育成の現状と課題-学級風土アセスメントと「学級・HB調査」の粗集計結果から-"平成15年度研究開発学校聖籠中学校研究報告書. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 毛利珠美, 伊藤亜矢子: "協力担任制-多様な視点を持つ教師たちの連携"日本教育心理学会第46回総会発表論文集. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 梅谷祐子, 伊藤亜矢子: "理想と現実の学級風土アセスメントを用いた学級構造の把握その(1)"日本教育心理学会第46回総会発表論文集. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] 伊藤亜矢子, 梅谷祐子: "理想と現実の学級風土アセスメントを用いた学級構造の把握その(2)"日本教育心理学会第46回総会発表論文集. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] ITO, Ayako: "Use of Classroom Climate Inventory in Teacher Consultation in Japan"9th Biennial Conference on Community Research and Action (Dividion 27 of American Psychological Association. 101 (2003)

  • [文献書誌] 伊藤亜矢子: "教育心理学の新しいかたち 学級風土コンサルテーションから-学校現場とのコラボレーション-(鹿毛雅治編)"誠信書房(印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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