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2003 年度 実績報告書

幼児の経験に関する語りにおける自己の構成

研究課題

研究課題/領域番号 14710083
研究機関大阪教育大学

研究代表者

小松 孝至  大阪教育大学, 教育学部, 講師 (60324886)

キーワード幼児 / 語り / 自己の構成 / 社会的発達 / 母子関係
研究概要

幼児期の経験に関する語りについて,昨年度幅広く収集した文献をまとめ,その発達や特徴を概観した。このことによって,幼児期の経験に関する語りが,言語獲得・子どもの認知発達・子どもの社会的発達のそれぞれの観点から意義づけられることや,今後研究を深めるべき視点・課題を整理・明確化できた。また,単一事例ながら,既存の幼児期の縦断的な会話データを再分析し,こうした語りの分析を具体的に試行・吟味した。この分析によって,従来指摘されていない発達過程の存在が示唆されるとともに,経験に関する語りが,子どもの自己概念に関する従来の研究とは異なる,子どもの「自己」を考察する新たな視点となることが具体的に示された。これらの研究成果については,学会誌への投稿準備の最終段階にある。また,こうした語りを捉える意義を,幼児期の生活,具体的には幼稚園や保育園への毎日の通園という,生活世界の移行の繰り返しの中に位置づけて考察し論文として公表した。
新たなデータの収集として,幼児期の子どもを持つ複数の母子に協力を得て,家庭での会話場面について3ヶ月にわたって継続的に録音記録を収集し,分析した。これによって,子どもの経験を取り上げる会話の個人差について示唆が得られた。この点については,来年度も継続的にデータを収集するとともに,協力者を増やし,より綿密に検討する予定である。また,母親には同時期に継続的な聞き取り調査を実施し,録音内容について補足的な情報を得るとともに,家庭の協力を得てこうした会話の収集に当たる際の問題点を明確化した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小松孝至: "幼児期の生活における「子どもの経験に関する会話」の生起とその意義-保育での経験に関する幼児と家族の会話をめぐって-"大阪教育大学紀要(第IV部門 教育科学). 52(2). 231-239 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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