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2003 年度 実績報告書

スクール・カウンセラーと教育相談担当現職教員への効果的なカウンセリング訓練方法

研究課題

研究課題/領域番号 14710085
研究機関鳴門教育大学

研究代表者

葛西 真記子  鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70294733)

キーワードスクールカウンセラー / 教育相談 / 現職教員 / カウンセリング / カウンセラー養成 / カウンセラー訓練
研究概要

本研究は、平成14年度からの継続であるが、平成14年度に明らかとなった北米のスクールカウンセラー養成課程での訓練方法をもとに、日本でのその応用可能性について今年度は主に研究を行った。まず、学校現場での教育相談の機能を明らかにし、教育相談の分野で可能であることを実践した。例えば、教育相談担当の教員による特別活動内での「ピア・サポート・プログラム」の実践や、体育科の中での「体ほぐしの運動」の実践や、授業全体での教育相談的なかかわりをするティーム・ティーチングの実践などを行った。そして、これらの実践の効果が実証し、それをもとに2年間の大学院での訓練の過程で、現職教員の意識・態度がどの程度、教育相談的、あるいは、カウンセリング・マインドを持てるようになるかについてもアンケートにより調査を行った。その結果、教育相談や臨床心理学に関する講義や演習を受けることにより、かなりの意識・態度の変容が見られることが明らかとなった。これは、教師とカウンセラーのアイデンティティの統合によっても示された。これは、性別・校種・教職経験年数などに関係なく明らかであった。さらに、実際に心理・教育相談室でカウンセラーとして不登校や不適応の児童・生徒あるいは、その保護者の相談事例を個別に担当することによって、その意識・態度の変容は、大学院修了後も維持されることが明らかとなった(投稿中)。つまり、実際の事例を担当し、個人スーパービジョンを受け、事例検討会で発表し、そのケースをまとめ考察することにより、講義や演習で学んだ理論が自らのものとなり、学校現場に復帰した後も、カウンセラーとして教育相談を担当することが可能になっているということである。今年度のこの結果をふまえ、来年度は、現在の大学院教育の中で、より効果的な、また他の大学院にも一般化が可能なシステマティックな訓練方法を明確にしていく予定であり、その効果を検証したい。また、2年間という大学院だけでなく、短期間の研修でもその訓練が可能かどうかにもついても検討していく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 葛西記子, 徳永啓牟: "カウンセラーの「適切な自己開示」に関する研究-試行カウンセリングを通して-"鳴門教育大学研究紀要. 18. 67-76 (2003)

  • [文献書誌] 池谷貴彦, 葛西真記子: "児童の社会的スキルと自尊感情の向上に関する研究-ピア・サポート・プログラムの実践を通して-"カウンセリング研究. 36・3. 206-220 (2003)

  • [文献書誌] 桑田千都子, 葛西真記子: "教育相談的なティーム・ティーチングの必要性-小学校入学当初の児童たちとの関わりを通して-"鳴門生徒指導研究. 14(発表予定). (2004)

  • [文献書誌] 葛西 真記子(分担執筆): "マクロ・カウンセリング実践シリーズ 第9巻 協働のカウンセリング"川島書店(発表予定). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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