本年度は第1に、既存の質問紙調査(世論調査)および既存のデータベースを用いて過去の実態調査研究および理論的研究の要約を行った。 本年度は第2に、余暇診断・改良版作成のための調査を行った。 (1)生涯学習活動の一環としての観光行動について質問紙調査を行い、旅行計画時点から旅行中、旅行後の行動を妥当性検討の指標としながら、余暇診断尺度の修正・改良を行った。(2)平成14年の5月から6月にかけ日本においてサッカーのワールドカップが開催されたが、その際の観戦行動について質問紙調査を行い、期間中の種々の行動を妥当性検討の指標としながら余暇診断尺度の修正・改良を行った。この調査については韓国で同様の調査を行った研究者のレビューを受けた。(3)茨城県内で平成15年3月に行われた72年廻の金砂磯出大祭礼の事前・最中の現地調査およびインタビューおよび質問紙調査を行い、祝祭概念の検討を行った。(4)その他、アウトドア活動、映画鑑賞、スキー・スノーボート熟達、コンサート・ライブ鑑賞等の活動について同様に質問紙調査を行い、尺度の妥当性検討を行った。(5)また作成中の余暇診断(成人版)の改良のため、余暇・レジャー・レクリエーション・フィットネス教育関係のアジア・アメリカ・豪・欧ほかの諸国の研究者および現場教育に携わる方々と討論の場を持ちレビューを受けた。これらの調査により、若い世代、年配の世代、男性、女性、都市、農村、国内の文化、国外の諸文化等、様々な層の方々に対して有効と思われる余暇診断の概念および尺度項目および反応選択肢の詳細な検討を行うことができた。
|