|
本研究は、オランダ風説書(通常の風説書)、別段風説書の成立から消滅までの過程を史料学的に追究しようとするものである。本年度は特に、別段風説書成立の背景と1844年のウィレムII世の開国勧告の関連、またオランダ風説書の情報源に注目した。そのため、1、既収集関連史料のマイクロフィルム(長崎市立図書館所蔵文書、同館所蔵本木蘭文、長崎市立シーボルト記念館所蔵中山文庫史料)の紙焼き作成、製本作業、と読解を行なった。
2、オランダ国立中央文書館所蔵植民省文書のうち、ウィレムII世の開国勧告関連文書の目録を作成し、それに基づいて関連史料を抽出、撮影を同館に依託、購入して紙焼きを作成した。
3、国立公文書館所蔵内閣文庫のうち「荷蘭本国船渡来顛末記」の紙焼きを購入した。国文学研究資料館史料館所蔵の関連史料の紙焼きも購入した。
4、2で収集したオランダ語史料の一部及びオランダ語の関連図書を翻訳し、ネイティブの研究者に校閲を依頼した。
5、作業用パーソナルコンピュータ及び関連図書を購入した。
|
