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2002 年度 実績報告書

19世紀後半における国際社会の変容と北方世界

研究課題

研究課題/領域番号 14710230
研究機関新潟大学

研究代表者

麓 慎一  新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (30261259)

キーワードロシア / サハリン / クリル諸島 / 露米会社 / 沿海州 / 北海道 / クリミヤ戦争 / 北京条約
研究概要

本年度は、大きく三つの分野の資料調査と撮影を行った。第一に、ロシア史料については、ロシア海軍の東アジアにおける活動を明らかにできる『海軍論集』を系統的収集し分析した。第二のアメリカに所蔵されている史料については、ハーバード大学における調査でロシアとアメリカの長年にわたる共同研究の動向やその成果と史料を収集した。特に、ロシアの植民地であったロス(後のロサンジュエルス)と日本のクナシリ島・エトロフ島・ウルップ島などの島々との情報ならびに物資の交換等について新しい知見を得ることが出来た。第三の日本における北方地域史の史料調査では、二つの点で成果があった。一つは、北海道大学北方資料室、北海道立図書館、北海道立文書館の史料群から北方世界の流通を支配していた場所請負商人の史料を調査し収集した。もう一つは、東京大学史料編纂所が所蔵する北方史に関する史料を収集した。特に、外務省から引継がれた一連の史料の内、北方史に関する史料を収集し分析した。この史料は、19世紀後半における国際社会の変容と北方世界の関係を分析する上で、極めて重要な史料群と位置づけられる。
以上、三つの分野の調査から特に、以下の点が明らかになった。第一は、クリミヤ戦争とロシアの極東政策の変容が、日本の北方世界に与えた影響である。第二は、北京条約による露と中国の領土変更が日本の北方世界に与えた影響である。このように、国際社会-とりわけ東アジア地域-の変容が北方世界に与えた影響を分析する新たな視点を得ることが出来た。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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