(1)2002年5月27日〜29日にかけて中国上海市・復旦大学で開催された「上海金融的現代化與国際化」国際学術討論会に出席し、「対1930年代中国紡織業的金融資本認識」というテーマでこれまでの準備段階の成果を報告した。 (2)科学研究費補助金で購入した『中国国民党中央執行委員会常務委員会会議録』を中心とした史料群を、税制との関連で読み直し、必要な情報の整理を行った。 (3)南京国民政府期の生産者消費税である「出廠税」導入の挫折にいたる過程を解明した「南京国民政府期中国における出廠税導入の挫折」『有馬毅一郎先生退官記念論集 社会科教育実践の新展開』(有馬毅一郎先生退官記念事業実行委員会発行)、75〜82頁、2002年4月を発表した。 (4)2002年9月6日〜15日まで中国・上海図書館、上海市档案館に出張し、国民政府期から1980年代までの税制について、文献・資料の渉猟、収集を行うとともに、2003年3月9日〜13日には、東京において同様の活動を行った。 (5)文献や資料の入手状況を考慮しながら、国民政府期の近代税制の変遷についての作業仮説をいくつか設定し、それを検証していくとともに、その成果の一部を2002年度社会経済史学会中国・四国部会大会シンポジウム(山口大学)において「1930年代の中国における紡織設備の導入」というテーマで報告した。
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