本年度も平成14年度に続いて、中国の上海市档案館を中心に、近代税制史料の収集にあたった。具体的には平成15年9月14日〜23日と平成15年12月27日〜平成16年1月10日の二度にわたって上海市档案館を訪問し、史料収集につとめた。この史料収集中のデータベース作成にあたり、本年度に購入したパーソナルコンピューターが大きな効果を挙げている。 また本年度は、本研究計画の二年目に当たるため国内外の学会に積極的に参加し、中問報告をおこなった。まず平成15年10月26日には、広島史学研究会東洋史部会において「1930年代の江蘇省における営業税の導入について」を報告した。次に平成15年11月14日には、湘南国際村で開催されたワークショップに参加し、「綿糸統税政策」について報告した。これについては、研究発表の雑誌論文に掲載してある。また平成15年12月17日〜18日にかけて、香港歴史博物館、中国国家博物館などの主宰で開催された「近代中国留学生国際学術研討会」(於:香港歴史博物館)に参加し「30年代中国紡織学会與留日技術者」とのテーマで報告を行った。 研究成果の公開についても、昨年度に復旦大学で行った学会報告が公刊されるなど、研究計画どおりに着実な成果をあげつつある。
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