• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

前4世紀後半のアテナイの政治動向に関する研究-「政治グループ」の分析を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 14710260
研究機関静岡大学

研究代表者

澤田 典子  静岡大学, 人文学部, 助教授 (50311650)

キーワード古代ギリシア史 / アテナイの政治 / 政治グループ / デモステネス / カイロネイアの戦い / 法廷弁論 / ハルパロス事件
研究概要

今年度は、前4世紀後半のアテナイの政治動向を、アテナイ政治史分析の基本的単位となる「政治グループ」の概念を用いながら多角的に考察するという研究目的のため、デモステネスをはじめとする前4世紀後半のアテナイにおいて活躍した政治家・弁論家たちについて史料に即した検討を進め、政治グループを中心としたアテナイの政治動向を考察するという課題に取り組んだ。昨年度に重点的に考察したデモステネスに関する分析をさらに継続するとともに、アイスキネス、ヒュペレイデス、リュクルゴスなど、デモステネスと同時代に活躍した政治家・弁論家たちについての検討を進めた。本研発では、対象年代を前350年代と前340年代、そして前338年のカイロネイアの敗戦以降の3つの時期に分けて段階的に考察していくことを最終的な目標とするが、今年度は、とりわけ第3の時期であるカイロネイアの敗戦以降の時期を集中的に検討した。とくに、前324〜323年の「ハルパロス事件」は、デモステネスをはじめとする当時の数多くの有力な政治家を巻き込む大事件で、史料も比較的恵まれているため、当該期の政治動向を考察する際の格好のテーマである。今年度は、このハルパロス事件について、法廷弁論と碑文史料を中心に用いながら、その政治的背景の検討や、関与した政治家たちに関するプロソポグラフィッシュな分析を行なった。これらの研究成果を踏まえて、最終年度となる来年度は、政治グループの判別がより明確である前350年代と前340年代について重点的に考察を行ない、当該期全体にわたるアテナイの政治動向の変動を検討することが課題となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 澤田 典子: "晩年のデモステネス-「神話」と「醜聞」のはざまで"歴史と地理. 197. 48-51 (2003)

  • [文献書誌] 澤田 典子: "(書評)I.Worthington ed., Demosthenes : Statesman and Orator."西洋古典学研究. 51. 150-153 (2003)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi