• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

現代英国における多文化主義論争と共同性の行方

研究課題

研究課題/領域番号 14710328
研究機関山梨大学

研究代表者

清水 知子  山梨大学, 教育人間科学部, 講師 (00334847)

キーワード多文化主義 / グローバリゼーション / 公共圏 / 英国 / 空間
研究概要

本研究は、文学、テレビドラマ、映画、写真、建築等を分析対象としながら、現代英国における多文化主義論争と批評理論の展開を検証し、多文化主義と現代英国の共同性について考察するものである。本年度は、多文化主義、文化論争、公共圏をめぐる基本的な文献、データを収集し、かつ英国において各種メディア機関、および街頭インタビュー調査を試みた。研究成果の一部は、5月に北星学園大学で行われた日本英文学会で報告し、また論文「帝国の記憶と<英国性>の変容」に発表した。
今年度調査したロンドンを中心とした各種インタビューおよび一次資料については、現在まとめている最中である。メデイア表象分析、メディア機関とのインタビューについては、グローバル化ととちに大きく変容している都市空間の問題とあわせて考察している。かつてサッチャー政権がとりくんだ都市再開発計画には、グローバルな資本が投下され、そして多くの失業者を生み出した。また今日、ブレア政権においても、多文化主義的な傾向を売りにしながら、実際にはブランケット内相によって英国への移住希望者に英語の試験を義務づけるといった新たな移民政策が提起されている。こうした動きは、一つの都市のなかに第一世界と第三世界が混淆するグローバルな都市空間がどのように再地図化されているのか、という問題と密接に結びついている。
報告者は、以上の点をふまえて1970年代以降急激に高まったコミュニティ・アーキテクチュア、80年代以降、街でくり広げられたアート・プロジェクト、また2000年のテイトモダン誕生にいたるグローバルな資本と労働の動きをおさえながら、都市空間と公共性について考察している。その成果は来年度の日本英文学会シンポジウム(5月)、文化研究に関する国際シンポジウム(6月)、および香港で行われる国際比較文学会(8月)、また大塚英文学会(4月)において研究発表を行うことがすでに決定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 清水 知子: "帝国記憶と<英国性>の変容"山梨大学教育人間科学部紀要. 第4巻・第1号. 118-127 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi