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2002 年度 実績報告書

日英語の名詞化補文の普偏性と個別性に関する記述的・理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14710329
研究機関信州大学

研究代表者

大竹 芳夫  信州大学, 教育学部, 助教授 (60272126)

キーワード日英語比較 / 名詞化補文 / 「の」節 / 小節 / 「のか」疑問文 / It is that構文 / 「のだ」文 / that節
研究概要

本研究の目的は,日英語における名詞化補文の特性を意味的・機能的視座から比較・対照しながら、両言語の情報構造と伝達機能の個別性と普遍性を明らかにすることである。本年度は実証的な研究を目指し、研究対象となる日英語の構文が用いられている基礎的資料を収集、整理、分析した。また、日英語の名詞化補文が示す統語的・意味的特性の異同を考察するために、どのような発話場面や状況によりそれぞれの構文が選択されるかを明らかにしながら、話し手の認識と知覚に関わるメカニズムを説明する理論的仮設を立てた。日本語の名詞化補文「の」節を含む「のだ」文と、対応する英語のIt is that構文,It is小節構文とを比較しながら、知覚や認識の対象を言語化プロセスの共通性と相違を原理的に明らかにした。さらに、that補文を伴い談話で頻用されるtake it that節構文について分析し、take it that節構文は話し手がある情報がすでに定まっていると推定し、その情報を認定することを積極的に表現すること、話し手が慎重に相手に事情や実情を確認することが求められる談話などでその機能を発揮することを実証的に論じた。日本語の「のか」を伴う選択疑問文と英語のWhich is it疑問文とが類似した意味・機能を表現することも併せて検証し、成果を発表した。
実際の談話や発話場面を分析し、日英語の名詞化補文の生起と語用論的要請の関係を論じた点も本研究の特徴のひとつである。本研究で得られた言語学的知見が英語教育、日本語教育でどのような教育的意義をもつのかについても明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 大竹芳夫: "Semantics and Functions of the It is that-Construction and the Japanese No da-Construction"MIT Working Papers in Linguistics (米国マサチューセッツ工科大学(MIT)Working Papers). 43. 143-157 (2002)

  • [文献書誌] 大竹芳夫: "Which is it疑問文の意味と用法"信州大学教育学部紀要. 105. 63-73 (2002)

  • [文献書誌] 大竹芳夫: "コミュニケーション能力を育成する言語指導-英語授業における言語指導の「内容」と「方法」に関する実践的一提案-"信州大学教育学部紀要. 106. 26-36 (2002)

  • [文献書誌] 大竹芳夫: "英語のit's just that構文に関する実証的考察"信州大学教育学部紀要. 107. 89-100 (2002)

  • [文献書誌] 大竹芳夫: "英語のtake it that節構文の意味と談話機能"信州大学教育学部紀要. 108. 69-80 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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