研究概要 |
2003年度は9月7-13日にギリシャのデルフィで開催されたBritish Council主催の文学シンポジウム"Places and Spaces : Culture, Memory and Identity"の"The Spatial Politics of Gender"部門で"Politics of Gender, Race, and South African Space in Olive Schreiner's From Man to Man"という題目で口頭発表を行い、参加者と活発な議諭を通して、貴重なフィードバックを得た。この発表論文はFrom Man to Manにおいて20世紀初頭の南アフリカにおける「白人家庭」に現れる性と人種の政治学、そしてその中で白人女性が自立/自律することとの複雑な関係を考察したものである。この学会の直後、イギリスで資料収集を行っている。2004年3月には東京女子大学英米文学科の学術誌『英米文学評論』(Vol.50)に論文"A Community beyond the Colonial Farm? : The "Native" Vision in Olive Schreiner's The Story of an African Farm"を発表した。これは2002年度(2003年3月)にボストンで行われたNELMの学会でOlive SchreinerのThe Story of an African Farmについて口頭発表した内容にジェンダーの視点を取り入れて更に発展させたものである。現在、デルフィで発表した内容について、他の南部アフリカ白人女性作家の作品の考察も取り入れてより包括的な分析を行い、海外雑誌に投稿するための論文に発展させる作業を進めている。
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