研究概要 |
(1)ウダヤナ大学ロンタル図書館,バリ語文献目録のデータベース化 ウダヤナ大学に所蔵されているロンタル文書のカタログを入手し,データベースソフトへの入力作業を行った。カタログには,題名,所蔵文書コード,長さ,貝葉の枚数,最初の文,最後の文,記録年,著者,編者,その他の説明,の項目がある。本年度はそのうち,題名,所蔵文書コード,長さ,貝葉の枚数,記録年,著者の項目について入力を行った。「題名」の項目には,Kakawin(韻文の一形態),satua「物語」などジャンルの記載もあるため,ジャンルからの検索も一部可能である。このデータベースは,残りの項目を入力した上で,来年度中にネットワーク上で公開予定である。 (2)上記図書館所蔵文献のうち,以下の四点の物語について,転写,翻訳を行った。この作業に関しては,ウダヤナ大学教授で,平成14年度東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所,外国人研究員I Gusti Made Sutjaja教授と共同で行った。 ・I Bawang Teken I Kasuna「赤タマネギとにんにくの話」 ・I Belog「愚か者の話」 ・I Nyoman Jeter「ニョマンジュテールの話」 ・Satua Pan Ketumpit teken I Lutung「カトゥンピットおじさんと猿の話」 また,上記図書館以外に所蔵されている以下の物語についても,転写,翻訳を行った。 ・I Rare Angon「ラレ・アンゴン(牛飼い)の話」 ・I Tuung Kuning「トゥウン・クニン(黄色い茄子)の話」 上記の物語は,来年度東京外国語大学,アジア・アフリカ言語文化研究所から公刊予定である。
|