本研究は3年プロジェクトであり、初年度の今年は、基礎データの収集・データベース化・分析、そして現地調査、さらに国内外の専門家との意見交換に重点を置いた。それらを通じていくつかの業績も発表した。 今年度の現地調査は8月と12月にジャカルタで行った。フォーカスは、メガワティ政権下での各政党勢力の政治キャンペーンで、特に8月の憲法改正や10月のバリ事件以後の対テロ対策といった問題で見られたイスラム政党の力学に注目してきた。来年度は2004年の大統領選挙に向けて各党の動きが活発になることが予想され、その実態を現地で観察する予定である。 また今年度は、オーストラリアでの国際会議に参加し、専門家との意見交換ができたのも大きなメリットだった。ここでできたネットワークは、次年度以降も本研究の質的向上に貢献するであろう。また国内でも多くの研究者から多くのインプットを得た。 これらの結果、本年度は一冊の単著本と数本の論文を発表することができた。
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