研究概要 |
平成14年度は,文献の収集、データの収集・整理、理論モデルの研究を行った。 文献は、最近のPTMに関係のある学術論文、および、データ分類の詳細について解説してあるものを収集した。 データは、まずデータベースを利用して、マクロのデータを入手して、グラフなどを作成し、如何なる産業に注目すべきかなどの判断材料とした。マイクロデータについては、日本関税協会のデータベースから入手したものを整理した。国によるばらつきや、年によってはデータが欠損しているなど、調整が必要で時間を要する作業となっている。 データベースにない期間のデータについては文献からコピーして、手で入力するが、データが不連続な時期がいくつかあるなどの調整が必要なため、商品分類などについて調査しているところである。また、商品分類が大幅に変更された時期については、どのようにデータをつなぐがを決定しなければならない。できれば商品分類変更があっても、分類がほとんど変化しなかったと思われる商品を対象とするのがよいので、そのような商品を探す作業も行っているが、非常に時間のかかる作業となっている。そのため、本来であれば入力作業に入うているべきところが、作業が遅れている。 理論モデルについては、最近、オープンマクロモデルの応用として、価格硬直性を仮定して、購買力平価の成立を前提とせず、PTMや、そのベースとなる為替相場のパス・スルーが与える影響を分析するものが増えている。それらをうまく利用して、PTMの影響を調べられるかどうかを検討中である。
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