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2003 年度 実績報告書

日米欧の病院管理会計の現状と課題の実態調査に基づいた適切な管理会計の実地適用研究

研究課題

研究課題/領域番号 14730124
研究機関大阪市立大学

研究代表者

荒井 耕  大阪市立大学, 大学院・経営学研究科, 助教授 (90336800)

キーワード病院 / 管理会計 / 原価計算 / バランスト・スコアカード / 医療 / 経営管理 / コスト・マネジメント
研究概要

本年度は、日本のいくつかの病院におけるバランスト・スコアカード(BSC)活動について調査・研究する機会を得た。日本医療界においても急速にBSCに対する関心が高まりつつあることが明らかになった。また先進的な病院で取り組まれているBSC活動は目的や活動対象などが多様であることも判明した。すなわち業績評価目的を中心とするBSCばかりでなく、コミュニケーションツール目的、ビジョン・戦略の浸透目的、リスクマネジメント目的、品質管理活動の一環、ナレッジマネジメント活動の一環、など多様な目的からBSCの試みがなされつつあることが明らかになった。またBSC活動の対象も看護部門・医事課など特定部門のみを対象としたものから病院全体のみを対象とした活動まであるほか、全階層レベルで試みられている事例もある。
また前年度に引き続き三重県立病院におけるバランスト・スコアカード活動について調査・研究し、論文として整理・公表することを通じて、日本病院界へのBSCの普及の促進をはかった。さらに11月には日本医療バランスト・スコアカード研究学会を設立し、1月に第一回の学術総会を開催するなど日本病院界へBSCの普及活動に勤めた。
一方、外国における状況としては、イギリスの一病院におけるBSCの取り組みについてインタビュー調査する機会が得られた。まだイギリス病院界全体としての状況は把握しきれていないが、イギリスにおいても個別病院レベルのBSCが普及しはじめているようであった。イギリスにおける状況については今後さらに調査の必要がある。
加えて、病院における部門別原価計算システムの費目別直課・配賦状況などを含む詳細なレベルの実態を、アンケート調査に基づいた分析により明らかにした。部門別原価計算においてすら、直課状況は低く、配賦基準も十分に適切でない状況が明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 荒井耕: "医療分野における管理会計の展開-私企業管理会計の活用-"会計. 163(5). 717-729 (2003)

  • [文献書誌] 荒井耕: "三重県立病院におけるバランスト・スコアカード活動の展開:因果連鎖の重視"経営研究. 54(1). 21-46 (2003)

  • [文献書誌] 荒井耕: "病院界における部門別原価計算システムの現状"企業会計. 56(2). 119-125 (2004)

  • [文献書誌] 荒井耕: "三重県立病院の導入事例:病院事業庁主体で始まったバランスト・スコアカード活動"社会保険旬報. No.2168. 22-30 (2003)

  • [文献書誌] 荒井耕: "三重県立病院の導入事例:病院主体のバランスト・スコアカード活動の進展"社会保険旬報. No.2169. 32-38 (2003)

  • [文献書誌] 荒井耕: "三重県立病院におけるバランスト・スコアカードの特徴・先進性と今後の課題"社会保険旬報. No.2170. 20-26 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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