研究概要 |
Rは離散付値に関する完備付値環とし、その剰余体をκとする。κが有限体の場合はRの構造は従来から良く知られているが、κが無限体の場合にこれを一般化した。 離散付値環の族{R_λ}の直積П_λR_λにおいて|(x_λ)|:=sup_λ|x_λ|により位相を入れたとき直和の閉包を直和完備化と言いl^∞_0({R_λ})で表す。 Rもκも標数0のとき:加法群RはQ[[π]]-加群として多数のQ[[π]]の直和完備化と同型になる。 またx∈P, γ∈Rに対し(1+x)^γを二項展開により定義でき、乗法群1+PはQ[[π]]-加群になるがRと同形になる。 Rが標数0,κが標数pのとき:RはZ_p-加群として多数のZ_pの直和完備化と同型になる。 一般に1+pはRと同型でないが、1+P【similar or equal】R×Gの形になる(Z_p-加群としての同型)。ただしGは1のpべき乗根全体のなす有限巡回群。 Rもκも標数pのとき:両者の同型性は完全に崩れる。RはF_p[[π]]-加群として、多数のF_p[[π]]の完備直和化と同型である。1+PはZ_p-加群としてZ_pの直和完備化の加算無限個の直積と同型である。
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