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2003 年度 実績報告書

導来函手加群に関連する幾何的ジーゲル保型表現の構成と算術的商多様体の数論

研究課題

研究課題/領域番号 14740026
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

宮崎 琢也  慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (10301409)

キーワードSiegel保型形式 / 齋藤・黒川持ち上げ / コホモロジー的表現 / Siegel-Weil公式 / Rallis内積公式
研究概要

本年度の研究成果として次をあげる.(I)ベクトル値版の齋藤・黒川持ち上げによって構成される実調和的なSiegel保型形式のFourier展開の記述の精密化を行い,この保型形式の生成する2乗可積分保型表現の特徴付けを行った.論文はmanuscripta mathematica誌に掲載予定.(II)(I)で構成したSiegel保型形式のPetersson内積値の表示に関する研究の定式化を行いそれに対応して部分的結果を得た.定式化にはSiegel-Weil公式の正規化の手法を用いる.
研究成果(I)は,2002年度に得られていたベクトル値リフティングのFourier展開の最高weight部分に関する表示公式と類似のものを一般のweightをもつ係数までに拡張して記述するものである.これは前年度の計算の技術的側面の改善であるが,この改善を通じて新たに得られた表示式を通じて保型形式の解析的挙動が完全に理解できるようになった.これにより従来設けなければ仮定の部分が実証され,この保型形式が生成する既約保型表現を明示的に特徴付けることができるようになった.
研究成果(II)では正則なスカラー値齋藤・黒川リフティングの場合にOda, KohnenおよびKohnen-Skoruppaにより得られていたPetersson内積と保型L関数の関係式を(I)で構成した実調和的保型形式にも拡張することを目的とする.このためにRallisの内積表示公式の手法を5次直交群と2次シンプレクティック群のなす簡約的dual pairに対して実行する定式化を計画し,正規化されたSiegel-Weil公式の適用の具体化,計算に必要な代数群間の準同型写像の具体的記述,オイラー積積分の局所因子の計算のための試験関数の特定などについて準備的な研究と計算の実行を行った.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takuya Miyazaki: "On Saito-Kurokawa lifting to cohomological siegel modular forms"manuscripta mathematicae. (掲載予定).

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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