1.ディバイドとみなしたリサージュ曲線について リサージュ曲線を、アカンポの意味でのディバイドと呼ばれる図式とみなしたとき、それに対応する結び目はトーラス結び目になることを、具体的にそのファイバー曲面までこめて把握することにより、直接証明した。またそれにより、トーラス結び目のファイバー曲面の新しい標準形が見つかった。そこでは結び目解消操作も視覚化されている。 2.ダブルトーラス結び目のファイバー性について 2.ダブルトーラス結び目(種数2の標準的ハンドル体上の結び目)の内、(1.2)型の特別なクラスに関して、そのファイバー性を決定した。またそのアレクサンダー多項式を計算する公式も開発した。そのクラスはトンネル数1のサテライト結び目のクラスを完全に含んでいる。さらにそれらのファイバー曲面を含めて、最小種数ザイフェルト曲面を具体的に構成する方法を開発した。 3.拡張馬蹄形写像の周期軌道が誘導する結び目について 円盤上の拡張された馬蹄形写像に関して、いつその周期軌道が全ての絡み図形を導くかを完全に決定した。そのために上の写像に関してひねり指数を導入した。具体的には、ひねり指数が正と負の成分を持つときには全ての絡み目が誘導され、負の成分を持たないときには正の絡み組表示をもつ絡み目しか誘導されないことを示した。
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