1.モンテシノス結び目の種数とファイバー性の決定. モンテシノス結び目とは、有理タングルを一列に並べて得られる結び目であり、二橋結び目の拡張になっている.そのような結び目が与えたれた時、それを境界に持つような有向曲面(ザイフェルト曲面)の内、オイラー数の意味でもっとも単純になっているものを構成する具体的なアルゴリズムを与た。結び目の構成要素である有理タングルを表す有理数の連分数展開を用いて、モンテシノス結び目の最小種数(ジーナス)を与える公式を開発した.また、その応用として、与えられたモンテシノス結び目がファイバー結び目になっているかを判定するアルゴリズムを与えた. 2.絡み目の新しい標準形の定義と、それを求める代数的アルゴリズム. 任意の絡み目について、そのザイフェルト曲面で、一枚の円盤に次々と圧縮可能な円環をプラミングして得られるものが存在することを示し、絡み目のブレイド表示からそれを具体的に求める方法を開発した.それにより、任意の絡み目を自然数の有限列で表すことができるようになった.
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