研究概要 |
対称空間内の超曲面を研究しているが,特に成果が得られた部分は,非コンパクト型対称空間における等質超曲面(これはcohomogeneity one actionを調べることと同値)に関するものである.等質超曲面の焦点部分多様体(群作用の言葉で言うとsingular orbit)は高々1つであることが知られている.そのことを鑑みて,等質超曲面の分類に,次のような場合分けをして取り組んでいる: (1)焦点部分多様体が存在しない場合. (2)焦点部分多様体が存在し,全測地的である場合. (3)焦点部分多様体が存在し,全測地的でない場合. これらのうち,(1)と(2)に関しては分類に成功した.(1)の結果はまとめられており,現在投稿中である.(2)の結果も論文として投稿され,査読コメントに従って修正中である.残された問題は(3)の場合だが,これに関する研究は現在進行中である.焦点部分多様体は常に極小であるので,その事実を利用して研究を遂行していく予定.またこれらの研究はJurgen Berndt氏(Hull大学)と共同で行われており,今後も継続する予定である.
|