研究概要 |
1 まず、前年度得られた直角ノルムを用いた多目的配置問題のアルゴリズムを用いて配置問題を現実問題へ応用した。家庭教育に関するアンケートによる意識調査の結果に数量化III類と配置問題を適用して解析し、「乳幼児の時期の子どもにとって必要な教育項目」および「乳幼児の時期の子どもをもつ親にとって必要な学習項目」に対して、要求されている学習内容になるべく近いような学習内容として学習提供機関がどのような学習内容を提供するべきかを提案した。 2 次に、配置問題をより現実に近い数理モデルに改善するためにファジィ概念を導入した問題を考えた。ゲージを用いて、多目的配置問題にファジィ概念を導入したファジィ多目的配置問題,maximin型配置問題にファジィ概念を導入したファジィmaximin型配置問題およびファジィmaximin型配置問題をさらに一般化したファジィmax-T型配置問題の解と多目的配置問題の有効解との関係を調べた。これらのファジィ概念を導入した問題に対する効率的なアルゴリズムの開発および実際の問題に応用することでこれらの有用性を検証することは今後の課題である。 3 1において与えた応用例は商品開発の一種とみなすことができ、配置問題を実際の問題に広く適用できることを示唆するものである。特に、多次元における配置問題に対するアルゴリズムと応用面での結果は不十分であるので引き続きこれらの研究を継続する予定である。また、得られた一連の研究結果を用いた商品開発支援システムの構築も視野に入れている。
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