研究概要 |
k【greater than or equal】3を与えた時、「次数kである距離正則グラフは高々有限個しか存在しない。」という,未解決の予想(坂内-伊藤予想)を解決することを最終の目的としている。regular near polygonと呼ばれる距離正則グラフのクラスを対象として、そのクラスにおいては前述の坂内-伊藤予想が正しいことを示したいと考えている。 regular near polygonの直径をdとし、intesection arrayに現れる最初の列と同じ列の個数をrとし、ρ:=d/(r+1)とする。この時、2r+2【less than or equal】d,(2【less than or equal】ρ)が成り立つことが、距離正則部分グラフが列をなして存在するための十分条件であることを既に示していた。これによって、regular near polygonにおいては、もしρ【greater than or equal】2であれば、坂内-伊藤予想は正しいことを示した。 よって1<ρ<2とする。(ρ=1は既に解決されている。) regular near polygonの次数kはパラメーターs, tを用いてk=s(t+1)と表すことができる。この時、もし、sが与えられた場合、tが上から押さえられ、逆にtが与えられた場合、sが上から押さえられることを示した。 また、ρ<2/3である場合に対しては、パラメーターに対する強い条件が得られた。この場合に対して、坂内-伊藤予想が正しいことが示すことを現在も研究中である。
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