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2002 年度 実績報告書

フェルミオン場と非可換ゲージ場の相互作用について

研究課題

研究課題/領域番号 14740094
研究機関北海道大学

研究代表者

津田谷 公利  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60250411)

キーワードディラック方程式 / ヤン・ミルズ方程式 / 時間大域解 / 滑らかさ
研究概要

本研究の目的は,ゲージ理論に現れるフェルミオン場と非可換ゲージ場の相互作用の効果を数学的に解明することである.その相互作用を記述するヤン・ミルズ・ディラック方程式の時間大域解の存在,漸近挙動を調べるのが主な目的である.
今年度はフェルミオン場を記述するディラック方程式の解の,ストリッカーツ評価式と呼ばれる時空ノルムの評価式を導くことを目標とした.文献を調べていて,クライン・ゴルドン方程式の解のストリッカーツ評価式が最近になって町原・中西・小澤氏の共同研究によって得られていることがわかった.これはディラック方程式にも適用できる.ディラック方程式の解はクライン・ゴルドン方程式の解にもなるからである.
このストリッカーツ評価式の精度を調べるため,ポテンシャルタイプの非線形項をもつディラック方程式への応用に取り組んでみた.その詰果,時間大域解の存在,解の漸近挙動を示すことに成功した.しかも時間大域解はエネルギークラスよりも広い.関数空間の中で構成することができた.これはスケーリングの議論から最良と言える.この結果は,ポテンシャルの無限遠方での減衰の度合いと初期値の滑らかさから決まり,大変興味深いものである.得られた結果は町原氏との共同研究によるもので,論文にまとめている.
このように,町原・中西・小澤氏の評価式は精度のよいものと言える.次年度の研究を進めていくための1つの土台が見つかったことは大きな収穫であり,本研究の目標達成に近づくであろうと期待される.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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