研究概要 |
まず,既に京都大学数理解析研究所講究録1293"ポテンシャル論とその周辺"(2002),154-167,に発表済みの「ある密性条件を満たす集合の一般化容量の評価」についてはその後もその後一般距離空間について一般化するなどの改良を加えた上で,英文の論文として現在発表準備中である. また,Seong-A Kim教授との双曲的凸領域の特徴付けに関する共同研究が一旦完了し,その後はリーマン計量を持つリーマン面上の高次の不変微分作用素に関する研究を行い,これまでに知られていた作用素を一般化することに成功した上,驚くべき漸化式を発見するに至った.これについては現在発表準備中である. Yong Chan Kim教授,S.Ponnusamy教授とは単葉函数とシュワルツ微分,双曲幾何,擬等角写像との関連について共同研究を行い,部分的な結果を得た.既にいくつかの論文で結果を発表し,それ以外についても現在論文を投稿中または発表準備中である. Stanislawa Kanas教授とは単位円板から楕円の内部への等角写像について共同研究を行い,懸案であった係数の正値性予想を解決した(現在論文投稿中).またさらに,現在は強凸状函数の強星状性について微分従属式の理論を使って研究を行った(現在発表準備中). Matti Vuorinen教授とは平面領域の双曲計量,またより一般に錐特異性を持つ双曲計量についての共同研究を行った.領域の境界点の様子を用いて双曲密度や双曲距離を評価することに成功した論文が最近Mathematische Zeitschriftに受理されたほか,もう1編を投稿準備中である.
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