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2003 年度 実績報告書

有限型超越整函数の力学系

研究課題

研究課題/領域番号 14740101
研究機関京都大学

研究代表者

木坂 正史  京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (70244671)

キーワード超越整函数 / 有限型 / 構造有限
研究概要

本研究では,fとしては有限型超越整函数と呼ばれる,特異値の集合が有限集合になるような超越整函数について,そのジュリア集合上の力学系的性質を考察した.具体的には,相空間上の適当な分割を定義することによって,各点に対して無限個のシンボルからなるitineraryを定義し,
(1)どのようなitineraryが実際に実現されるか?
(2)同じitineraryを共有する点全体の集合がどのようなものになるか?
を考察した(ただし,このitineraryは相空間上のすべての点に対して定義されるものではない.軌道がある特定の漸近値に対する漸近路の逆像上に来るような初期点以外に対して定義される).本年度は特に構造有限超越整函数と呼ばれる,有限型超越整函数全体の集合の部分集合に属する超越整函数について次のような結果を得た.まず(1)については,itineraryをs__-=(s_0,s_1,…)としたとき|s_n|がある増大条件を満たすとすると,実際にs__-をitineraryとして持つような点が存在する.更に(2)については、s__-に対する同じ条件下でh_<s__->(t)(t>^∃t_*)という曲線が存在して,h_<s__->(t)上の任意の点は同じitinerarys__-を共有し,かつ,h_<s__->(t)上の任意の点はfの反復によって∞に行く.更に,itinerary s__-が周期的であって,fの特異値がある条件を満たすときは,曲線h_<s__->(t)をfの逆函数の分枝を用いて可能な限り引き戻すことによって,これが1点に収束し,その点はfの周期点になる.また,この周期点は反発的周期点または放物的周期点である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Masashi Kisaka: "Construction of doubly-connected wandering domains"RIMS Kokyuroku. (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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