研究概要 |
string dualityの発展においてM-theoryの理解が非常に重要であると考えられている。M-theoryと11dim supermembraneの関連が提唱されており、11dim supermembraneのconsistentな背景場として許されるのは11dim supergravityの解である。AdS/CFT対応においてAdS_4,AdS_7背景場でのmembraneが精力的に調べられてきたが、BPS状態に関連した部分が主であった。それを越えるものとして、pp-wave背景場でのstring、membraneの性質を明かにすることが急務となっている。M-theoryの構造の解明に向けて、AdS_4,AdS_7背景場のPenrose極限としての11dim maximally supersymmetric pp-wave背景場(Kowalski-Glikman解)が重要な役割をはたす。maximally supersymmetric pp-wave背景場でのsupermembraneの解析として、この11次元supermembraneをdimensional reductionして得られる、N=(4,4)IIA型超弦理論の性質を調べた。Curved backgroundでの弦の量子化は一般に困難であるが、我々が得たN=(4,4)IIA型超弦のlight-cone gaugeでの作用は、調和振動子型のmassive theoryの構造をしている。そこでこの模型の量子論の整合性となるモジュラー不変性を調べ、開弦セクターとしての境界状態およびD-braneの分類を行った。その際にmassive theta functionが現れるが、その構造をより詳細に調べることにより、一般的なpp-wave背景場での超弦の分類を行った。
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