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2004 年度 実績報告書

超弦理論および超対称性理論に基づく特殊ホロノミー多様体の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14740115
研究機関京都大学

研究代表者

杉山 勝之  京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60293841)

キーワードブレイン / 超弦理論 / 非線形シグマ模型 / N=2超対称性 / 線形シグマ模型 / ブラックホール / ディラトン
研究概要

「曲がった時空上でのブレイン」と「超弦理論の背景時空となりうる新たな超重力解の構成」について研究を行なった.前者については,非自明なdilatonを持つ超弦理論として,2次元ブラックホールについて解析をおこなった.超弦理論におけるブレインは共形場理論を用いて解析されることが多いが,リー代数の表現論に基づいた代数的な議論が中心であり,ブレインが背景時空でどのような形状をとるかがわかりにくい.そこで,超弦理論での超対称性に注目することにより,N=2超対称非線形シグマ模型の立場からブレインの形状を解析し,可能なBPSブレインの分類を行なった.このモデルの背景時空はtrumpetやcigarと呼ばれる形をとるが,開弦の境界条件を解析することにより,A-typeからは1次元ブレイン,B-typeからは0次元,2次元ブレインが得られ,時空の中でのブレインの具体的な幾何学的形状も決定することができた.更に,非自明なdilaton背景場を持つ2n次元時空に一般化した場合について解析を行ない,A-typeのブレインはラグランジアン部分多様体に対応し,Bブレインは複素部分多様体であることを結論づけた.0次元ブレインについてはdilatonの効果により,特定の点に局所化することが判明した.非線形シグマモデルに基づいた解析は半古典的な議論であるが,ゲージ化した線形シグマモデルの解析により,量子論の立場からの議論が可能となり,Bブレイン上での相互作用を決定した.次に,後者の立場として,任意のコセット空間上の複素線束にdilatonが結合した系を考え,背景場の方程式を解くことによってdilaton背景場が空間的に変化する新たな超重力解の構成を構成した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Construction of Supergravity Backgrounds with a Dilaton Field2005

    • 著者名/発表者名
      N.Nakayama, K.Sugiyama
    • 雑誌名

      Physics Letters B 607

      ページ: 306-316

  • [雑誌論文] N=2 Supersymmetric Sigma Models and D-branes2004

    • 著者名/発表者名
      N.Nakayama, K.Sugiyama
    • 雑誌名

      Physical Review D 70

      ページ: 066003

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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