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2002 年度 実績報告書

突発天体フォローアップのスターターキットの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14740131
研究機関九州大学

研究代表者

山岡 均  九州大学, 大学院・理学研究院, 助手 (70243855)

キーワード突発天体 / ガンマ線バースト / 超新星 / 新星 / X線トランジェント / 矮新星 / 画像処理
研究概要

小型望遠鏡で得られた画像から天文学的に有用な情報を抽出する手段を確立するために、数多くの突発天体について画像解析を行なった。天体の種類としては、ガンマ線バースト、超新星、新星、矮新星、X線トランジェントなど、多種に及んだ。天文学的な成果としては、ガンマ線バースト残光の初期光度曲線が得られたこと、数個の超新星の精測位置が得られたこと、新星の精測位置とその静穏時対応天体の同定・静穏時の変光の発見、数多くの矮新星の同定と固有運動の測定、吸収を強く受けたX線トランジェントについて赤外画像によって対応天体を発見したことなどが挙げられる。これらに関しては個々に論文を発表している。
この過程で判明したことは、突発天体捜索を目指して視野を広く(1度角平方程度に)取ったシステムは、天体の位置精測には適さないことである。基準とする天体数は少なくなっても、10分角平方強程度の視野を確保すれば、多数の画像の計測を総合することで位置精測には充分であり、また光度測定の標準星もほぼ問題なく視野内におさまる。そのため、レデューサ等で視野を広くする必要はなく、むしろ逆効果であることがわかった。
また、ガンマ線バースト残光を捜索する際に、バックグラウンドの平滑化を行なう自作ソフトウェアを利用することが有用であることが、実例を重ねたためより明らかとなった。この機能は自作ソフトウェアのみで可能であるので、今後のスターターキット開発においては、自作ソフトウェアからの導入が必要である。
なお、予想以上に大量の画像が提供されたため、その保存と解析のために大容量HDDを今年度に導入することとなった。保存の手順は標準化され、研究補助者の協力を得てストックされることとなった。一方、国立天文台とのSuperSINETによる接続は年度末となったため、実際の活用は次年度以降本格化する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kato, T., Yamaoka, H., et al.: "Recurrent nova IM Normae"Astronomy and Astrophysics. 391. L7-L9 (2002)

  • [文献書誌] Kato, T., Yamaoka, H.: "Is KT Mon a Classical Nova?"Astronomy and Astrophysics. 396. 629-632 (2002)

  • [文献書誌] Kato, T., Yamaoka, H.: "Astrometric Authentication of RX J2309.8+2135 as a Nearly Dwarf Nova Candidate"Information Bulletin on Variable Stars. 5334(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Uemura, M.et al.: "GRB 021004 : Kyoto observation"GCN Circular. 1566(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Yamaoka, H.: "Supernova 2002ed in NGC 5468"IAU Circular. 7943(印刷中). (2002)

  • [文献書誌] Kato, D.et al.: "XTE J1720-318"IAU Circular. 8056(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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